従業員とともに
人材の育成
当社では、すべての人事制度の中に「人材育成」の考え方が反映されています。
育成の機会は、大別して、各職場における日々の業務の中でのOJT(on the job training)と、研修・自己啓発など業務外におけるOFF-JT(off the job training)の2種類があります。
育成機会(OJT)
OJTでは、日々の業務遂行における仕事や上司・同僚・後輩等との関わりを通じて、知識・スキルの習得が図られるとともに、気づきの機会としての人事評価や、キャリア形成のための人事異動やジョブローテーション、昇格・任用などを通じて、中長期的な人材育成が行われています。
育成機会(OFF-JT)
OFF-JTでは、OJTで習得困難な意識・知識・スキルの習得を行います。
階層別研修や選択研修などの集合研修と、通信教育や資格取得奨励金制度などの自己啓発の2種類で成り立っています。
ダイバーシティ推進
三菱UFJニコスでは、2016年に人事部内組織としてダイバーシティ推進室を設置しました。
「誰もが自分らしくやる気をもって活躍し、互いに高めあうことのできる職場の実現」を基本方針として、従業員の働きやすさ、働きがいの向上に向けて企業風土の醸成を推し進めています。
人事部ダイバーシティ推進室の発足にあたり、ダイバーシティやキャリア形成などについて社員の意見を聞くために、インタビューや座談会を開催し、計40回、200名が参加しました。
意欲・実力ある女性社員のキャリア形成を支援し、管理職を育成するために、「女性社員向けキャリア研修」を開催しています。
加えて、エリア職から基幹職へのコース転換者のサポートや管理職候補者の視座の向上を目的とした「メンター制度」の導入や、他社の女性社員との交流を通じてキャリアイメージを広げる目的で外部派遣研修を活用しています。
座談会の様子
研修の様子
メンター制度の研修
「女性活躍推進法」にもとづく認定を取得
2021年12月13日付にて、「女性活躍推進法」にもとづく認定(「えるぼし」認定)の3段階目を取得しました。
これは、女性活躍推進に関する取り組みにおいて、一定の要件を満たす事業主が、厚生労働大臣より優良な企業として認定を受けることができるものです。
今後も、意欲・実力ある女性が活躍できるよう、取り組んでまいります。
えるぼし認定マーク
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|
総合職(全国型) | 16% | 17% | 18% |
総合職(地域型) | 98% | 81% | 85% |
エリア職 | 99% | 97% | 97% |
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 |
---|---|---|
20.4% | 23.7% | 22.8% |
スムーズな職場復帰をサポート
休職前や復職後の従業員を対象に上司との面談機会を設けるとともに、柔軟な働き方を可能とする制度(休暇の時間単位取得等)を整備するなど、育児両立者が継続的にキャリアを実現できるようサポートしています。また、育児中の社員が仕事と育児の両立や自己研鑽、今後のキャリアイメージ等をテーマに自身と向き合う時間をつくり、情報交換するセミナーを開催しています。
さらに制度面では、2018年より育児休業日のうち、10営業日分を有給化し、男性社員の育児参画を促進しています。
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 |
---|---|---|
34% | 53% | 75% |
「次世代育成支援対策推進法」にもとづく認定を取得
2009年度に「次世代育成支援対策推進法」にもとづく認定を取得しています。これは、仕事と子育てを両立させるための「ワークライフバランス」支援などへの取り組みにより、一定の要件を満たす事業主が、都道府県労働局長の認定を受けることができるものです。また従業員の「多様な働き方」を支援するため、育児勤務対象期間の延長や半休制度の利用可能日数の拡大に加え、時間休制度を導入しました。
今後もさらに仕事と子育ての両立支援を進めてまいります。
次世代認定マーク
(通称:くるみんマーク)
管理職の意識変革や価値観の共有はダイバーシティ推進のための重要な要素の一つと考えています。
そのため、上司の意識改革・管理職に求められるスキル習得のために管理職向けの研修やセミナーを開催しています。
■ダイバーシティマネジメントセミナー
2016年12月と2020年9月に、役員・部室拠点長を対象とした、「ダイバーシティマネジメントセミナー」を開催し、多様性への配慮・理解を深めました。
介護を必要とする家族がいる社員に情報提供やサービス提供を行い、スムーズな介護と仕事の両立を支援しています。
■制度の整備
仕事を続けながら介護に対応できるよう、支援制度を整備しています。
■両立支援サービス・両立支援ハンドブックの提供
介護の疑問や困りごとについて、外部相談窓口「介護コンシェルジュデスク」で専門家に相談できるほか、社員専用の介護情報Webを通じた、介護施設や介護サービスの検索・情報収集および動画コンテンツの視聴なども可能としています。
また、介護の基本についてまとめた「仕事と介護の両立支援ハンドブック」を提供しています。
多様な社員一人ひとりが自分らしく働ける職場づくりをめざし、さまざまな取り組みを行っています。
■障がい者
障がいのある社員へのサポートや特性に応じた環境整備により、活躍の場を広げています。
■LGBT
会社が認定した同性パートナーを配偶者・家族とみなし、人事制度の適用対象とする、同性パートナーシップ認定制度を2020年11月に導入しました。また、トランスジェンダーの社員向けに、性適合の治療による「積立休暇」の利用を認めています。
ワークライフバランスの推進
当社は「働き方改革」に全社で取り組むことにより、『一人ひとりが持てる力を存分に発揮し、高いモチベーションとやりがいを持って働くことのできる環境の実現』を目指しています。
2018年4月18日、NPO法人ファザーリング・ジャパン(FJ)が主催する「イクボス企業同盟」に加入しました。
イクボス企業同盟への加入は「働き方改革」を進める第一歩であり、経営層・管理職層の「人を育てるイクボスマインド」と、社員のやる気こそが、会社を変える原動力になると信じて進めていきます!
労働時間の削減
長時間労働の削減や、有給休暇の連続取得の推奨などを通して、従業員のワークライフバランスの促進を支援しています。「定時退社(残業禁止)」を週2日以上実施することをルール化し、加えてクールアース・デーや賞与支給日を「早帰り日」、お盆週間・家族の週間(11月中の2週間)を「早帰り週間」としています。
また、5日間連続の年次有給休暇を取得する制度や、従業員個人の記念日に休暇取得を推奨する制度(アニバーサリー休暇)を整えました。
「ファミリー参観」の実施
従業員のご家族を会社に招き、働く姿を紹介するイベント「ファミリー参観日」を毎年実施しています。職場の見学や名刺交換、キャッシュレスによるお買い物などの擬似体験を通じて、ご家族が会社や職場への理解を深め、さらに強い絆を育んでいただく場を提供しています。
健康経営の推進
健康経営宣言
三菱UFJニコスでは、「豊かさとその先へ」を経営ビジョンに掲げ、さらなる「豊かさ」を求め、ひとりひとりが幸せを感じることのできる社会の実現に挑み続けています。
その実現のためには、従業員と家族が心身ともに健康であることが何よりも大切と考えており、様々な取組みを通じて「健康経営」を実践することで決済インフラとしての社会的使命を果たしていきます。
社長メッセージ
私たち三菱UFJニコスは、決済サービスを通じて、人々の生活を「豊か」にしたいと取り組んできました。
お客さまにさらなる「豊かさ」に繋がる「快適・安全・安心なサービス」を提供し続けるためには、従業員一人ひとりの健康が何よりも大切だと考えています。
従業員が心身ともに健康で、やりがいをもって働くことにより、最大限のパフォーマンスを発揮することができる職場づくりを重要な経営課題と位置づけ、健康経営の実践を宣言しました。
私たちは「健康経営宣言」に則り、従業員の「自発性」を重視し、従業員・会社がワンチームとなり、健康保険組合等とも緊密に連携のうえ、決済インフラとしての社会的使命を果たすべく、様々な施策をトライアンドエラーで積極的に進めていきます。
これからも私たちは、「健康経営」を通じて、従業員と家族の健康を何よりも大切にし、三菱UFJニコスが目指す姿である「お客さまの日常に快適さと感動をお届けする」ことで、社会に貢献していきます。
2024年4月
三菱UFJニコス株式会社
代表取締役社長
角田 典彦
健康経営推進体制
人事部担当役員を推進責任者とし、人事部が全体統括を行い、医務室、ダイバーシティ推進室と一体となって推進します。
また、健康経営推進会議には、総務部、社員健康相談室や健康保険組合、労働組合も参加し、様々な施策に取り組みます。
健康経営戦略MAP
健康課題を明確にし、健康の維持・増進に向けた取り組みや従業員の自発的な行動変容により、従業員が、心身ともに健康でやりがいをもって働き、パフォーマンスを最大限に発揮することができる会社を目指します。
健康経営における目標
「プレゼンティーズム」「アブセンティーズム」「ワーク・エンゲージメント」を健康経営の指標とします。
目標値
健康関連の最終的な目標指標 | |
---|---|
プレゼンティーズム | 前年度比改善 |
アブセンティーズム | |
ワーク・エンゲージメント |
健康投資施策の取組状況に関する指標 | |
---|---|
定期健康診断受診率 | 100% |
測定方法
- プレゼンティーズム(健康問題が理由で生産性が低下している状態)
東大Ⅰ項目版を用いた従業員調査(パルスサーベイ)を基に算出。数値が低いほど生産性が高い。 - アブセンティーズム(健康問題による休業)
傷病による休業日数(欠勤・休職)/直接雇用の従業員の総労働日数×100。数値が低いほど生産性が高い。 - ワーク・エンゲージメント(仕事への意欲・熱意の向上)
MUFGグループ意識調査(ウイリス・タワーズワトソン社)にて算出。数値が大きいほどエンゲージメントが高い。
健康経営の取り組み結果
項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|
定期健康診断受診率 | 100% | 100% | 100% |
精密検査受診率 | 50.3% | 50.9% | 42.2% |
ストレスチェック受検率 | 88.9% | 85.0% | 87.1% |
一月あたり平均残業時間(法定時間外) | 20.7時間 | 21.5時間 | 19.5時間 |
年次有給休暇の取得率 | 74.3% | 78.2% | 79.8% |
健康保持・増進に関する研修参加率 | - | 98.2% | 93.1% |
項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|
喫煙率 | 16.7% | 16.3% | 16.3% |
項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|
プレゼンティーズム
|
- | - | 17.0% |
アブセンティーズム
|
1.00% | 1.30% | 1.50% |
ワーク・エンゲージメント
|
62 | 60 | 60 |
健康診断有所見率 | 55.7% | 54.6% | 56.3% |
高ストレス者率 | 11.4% | 11.2% | 9.0% |
総合健康リスク | 92 | 99 | 93 |
項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|
労働災害件数(件) | 38 | 26 | 27 |
死亡災害件数(件) | 0 | 0 | 0 |
労働安全衛生の取り組み
<安全衛生管理方針>
三菱UFJニコスでは、業界のリーディングカンパニーとして、安全衛生管理体制の充実を図り、従業員一人ひとりが高い意識を持って、自律的に安全衛生の維持・向上につとめ、働きがいのある職場づくりをめざします。
- 労働安全衛生法に基づき、各事業場に総括安全衛生管理者、衛生管理者または衛生推進者を選任し、健康障害や労働災害を防止するための対策、快適な職場づくりのための作業環境や施設等の衛生上の改善、健康の保持・増進を図るための業務を実施しています。
- 各事業場では毎月衛生委員会を開催し、テーマに即して労使で協議を実施しています。
- 労働安全衛生に関する意識を高めるために、毎年10月1日~10月7日を労働衛生週間として、各事業場でスローガンの掲示や職場巡視等の活動を行っています。