会社経費の支払い効率化術
2025年3月25日

謄本とは?抄本や法人の登記事項証明書との違いを解説

謄本とは?抄本や法人の登記事項証明書との違いを解説

会社を設立したり、パスポートの発行申請を行ったりする手続きなどの際に、戸籍や会社・不動産の登記関連の書類である「謄本」や「抄本」の提出を求められることがあります。書類の手配をするにも、依頼先や書類の違いがわからないという方もいるのではないでしょうか。
ここでは、謄本や抄本の違いや、法人の登記簿謄本を取得する方法、登記事項証明書との違いなどについて解説します。

謄本とは原本の内容をすべて書き写した書類

謄本(とうほん)とは、原本の内容を全部書き写した書類のことです。主な謄本には、戸籍謄本や法人の登記簿謄本、不動産の登記簿謄本などがあります。戸籍謄本が必要な場合は、基本的に最寄りの市区町村役場、もしくはコンビニ交付を導入している市区町村であればコンビニで取得できます。法人の登記簿謄本や不動産の登記簿謄本を取得するには、法務局の窓口やインターネットなどでの手続きが必要です。

謄本と原本、抄本の違い

謄本と間違いやすいものに「抄本(しょうほん)」があります。謄本と抄本では、以下の図のように書類の記載内容に違いがあります。

原本、謄本、抄本の違い

一般的に、戸籍などの公的な重要文書には、「原本」「謄本」「抄本」があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。

原本

原本とは、元の書類のことです。戸籍の場合は、本籍地を置く役所で管理されており、本人でも原本を入手することはできません。

謄本

謄本とは、原本の内容をすべて書き写した書類のことです。例えば、戸籍であれば、戸籍に記載されている全員の身分事項を証明する書類を指します。

抄本

抄本とは、原本の内容の一部を写した書類のことです。例えば、戸籍抄本であれば、戸籍に含まれる一部の人のみの身分事項を証明する書類を指します。

法人の登記簿謄本と登記事項証明書の違い

法務局に登録された登記内容を証明する書類は、登記簿謄本や登記事項証明書と呼ばれます。この2つの書類の違いは、紙か電子データかという点で、証明する内容は同じです。

登記簿謄本は、コンピュータ管理されていない登記所で、紙で保管された登記簿を複写した書類、登記事項証明書は、コンピュータ管理された登記所で登記情報を出力した書類です。

現在はコンピュータ管理が進んでいるため、登記事項証明書と呼ぶのが一般的であり、登記簿謄本といわれても登記事項証明書を指していることが多くあります。

なお、登記情報の一部のみを記載した写した登記簿抄本は、一部事項証明書と呼ばれています。

法人の登記事項証明書の種類

法人の登記事項証明書は、記載されている内容によって「現在事項証明書」「履歴事項証明書」「閉鎖事項証明書」「代表者事項証明書」に分けられます。
なお、「代表者事項証明書」以外の3つの書類は、記載内容を全部または一部から選ぶことができ、一部の場合は必ず記載される項目と選択した項目しか記載されません。

登記事項証明書
※法務局「登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求書の様式

それぞれの証明書に記載されている事項は以下のとおりです。

現在事項証明書

現在事項証明書は、請求日現在の会社の登記情報が記載されている証明書です。現在有効ではない、抹消および変更された情報は記載されていません。

履歴事項証明書

履歴事項証明書は、請求日現在の情報に加え、請求日の3年前の日が属する年の1月1日以降に抹消および変更された情報の履歴も記載されている証明書です。許認可の申請や融資の申し込みの際は、基本的に履歴事項全部証明書が必要になります。

閉鎖事項証明書

閉鎖事項証明書は、過去に抹消および閉鎖された登記情報が記載されている証明書です。会社の吸収合併の履歴などがわかるので、歴史の長い法人や登記情報の変更が多い法人を調査する際などに使用します。

代表者事項証明書

代表者事項証明書は、会社の代表者の情報に特化した証明書です。代表者の氏名や住所、社名(商号)、法人番号などが記載されており、会社の代表権を持つ人について証明したい場合に使用します。

法人の登記簿謄本(登記事項証明書)を取得する方法

法人の登記簿謄本(登記事項証明書)を取得するには、「オンライン」「法務局の窓口」「郵送」の3つの方法があります。手数料の違いがありますので、取得方法とあわせて紹介します。

オンラインで申請する

法人の登記簿謄本(登記事項証明書)をオンラインで申請する場合、「登記・供託オンライン申請システム」から申請します。
登記・供託オンライン申請システムを利用できる時間は、月~金曜日(国民の祝日・休日、12月29日から1月3日までの年末年始を除く)の8時30分~21時で、システム利用料はかかりません。手数料はオンラインで申請して最寄りの登記所や法務局証明サービスセンターで受け取る場合は480円、郵送で受け取る場合は500円です。

オンラインで申請する方法

  • 利用環境を確認し、申請者情報を登録する(初回のみ)
  • 申請する証明書を選択し、必要な項目を入力して作成した請求書を送信する
  • インターネットバンキングやATMなどで手数料を納付する
  • 登記所などの窓口、または郵送で登記簿謄本(登記事項証明書)を受け取る

法務局の窓口で申請する

登記簿謄本(登記事項証明書)は、管轄の法務局の窓口で申請して、窓口で受け取ることもできます。
法務局の窓口が開いているのは、平日の9~17時(12月29日から1月3日までの年末年始を除く)です。手数料は600円で、基本的には申請から15分ほどで証明書を受け取れます。

法務局の窓口で申請する方法

  • 備え付けの交付申請書に必要事項を記入する
  • 局内の印紙うりさばき所で手数料分の収入印紙を購入し、交付申請書に貼る
  • 交付申請書を窓口に提出する
  • 窓口で登記簿謄本(登記事項証明書)を受け取る

郵送で申請する

登記簿謄本(登記事項証明書)は、法務局に郵送で申請し、郵送で受け取ることもできます。ただし、切手を貼った返信用封筒を用意しなくてはなりません。なお、手数料は600円で、収入印紙は郵便局や法務局で入手できます。

郵送で申請する方法

  • 法務局のWEBサイトから交付申請書をダウンロードして必要事項を記入する
  • 手数料分の収入印紙を用意し、交付申請書に貼る
  • 交付申請書と切手を貼った返信用封筒を封筒に入れ、最寄りの法務局に郵送する
  • 登記簿謄本(登記事項証明書)を郵送で受け取る

法人の登記簿謄本が必要になる主なタイミング

法人の登記簿謄本が必要になるのは、法人名義の契約を結んだり、融資を受けたりするときです。主なタイミングとしては以下の3つが挙げられます。

法人口座の開設や融資の申し込みのとき

金融機関で法人口座を開設するときや、金融機関に融資を申し込むときは、登記簿謄本の提出を求められます。補助金や助成金を申請するときも同様です。

新規の取引先や競合を調査するとき

法人の登記簿謄本には、資本金や発行済株式数、役員の氏名なども掲載されており、新規の取引先の与信調査や競合他社の調査に活用できます。また、新たに大手企業と取引する際などに、登記簿謄本の提出を求められることがあります。

法人の登記情報を変更するとき

会社名や本店所在地、代表者の氏名、資本金、事業目的など、登記内容に変更があった場合は、法務局で登記内容の変更手続きを行わなくてはなりません。変更手続き中は登記簿謄本の取得ができないので、必要な場合は変更手続きを行う前に、現在の登記簿謄本を取得しておきましょう。

法人カードを作るのに登記簿謄本は必要?

法人カードは、ビジネスでの利用に特化したクレジットカードです。法人カードの中でもビジネスカードなら、法人登記のない個人事業主でも申し込めるカードが多くあり、その場合は、事業主個人の与信だけで審査が行われます。一方、法人の場合は、法人カードを申し込む際に、登記簿謄本の提出を求められる場合があります。

法人カードの申し込みに必要な書類はカード会社によって異なりますが、一般的には以下のとおりです。

個人事業主の場合

  • 個人の本人確認書類2点(マイナンバーカードや免許証など)
  • 支払口座に設定する銀行口座

法人の場合

  • 法人の本人確認書類(登記事項証明書や印鑑登録証明書など)
  • 代表者個人の本人確認書類(マイナンバーカードや免許証など)
  • 支払口座に設定する銀行口座

法人カードを持つメリット

法人や個人事業主が法人カードを利用するメリットとしては、まず経費の支払いや精算の手間が省け、経理業務の負担を軽減できることが挙げられます。仕入れ代など経費の支払いをすべて法人カードで行えば、立替精算や仮払いが不要で、ご利用明細をチェックするだけで支出を管理できます。また、会計ソフトと連携させ、決済履歴を自動で取り込むようにしておけば、仕訳をする必要もありません。

さらに、出張時や接待時などビジネスに役立つサービスを利用できたり、経費の支払いでポイント還元を受けられたりすることもメリットといえます。

三菱UFJニコスのビジネスカードの特長

ビジネスカードはさまざまな種類がありますが、小規模事業の法人や個人事業主に使いやすいものなら、三菱UFJニコスのビジネスカードがおすすめです。VisaとMastercard®から国際ブランドを選べる「三菱UFJカード ビジネス」「三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」と、アメリカン・エキスプレスブランドの「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」の3種類が展開されており、年会費と付帯サービスのバランスを見て、自分に合うものを選べます。
法人カードは、個人事業主の方も持てるため、海外出張が多い方や経費精算の手間を省きたい方は1枚持っておくといいでしょう。

初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめの三菱UFJカード ビジネス

三菱UFJニコスが発行している「三菱UFJカード ビジネス」は、スモールビジネスや個人事業主の方が入会しやすく、初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめです。

ビジネスカードのご利用金額は法人口座(屋号付き口座)からの引き落としになり、立て替え払いの負担を軽減したり、会計ソフトと連携して経費管理業務の効率化を図れたりします。また、引き落とし日に経費の支払日を一元化できるため、支払いまでにゆとりができて、キャッシュフローの改善などにも役立つでしょう。年会費は1,375円(税込)で、出張経費の削減に貢献する限定プランや、経費が割引価格になる優待サービスも利用可能です。

さらに、経費の支払いで1ポイント5円相当で使えるポイントがたまるだけでなく、ご利用金額に応じて基本ポイントを優遇するサービスや、入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍になる優待サービスなどもあります。
すでに法人カードを持っていて、ご利用可能枠を増やしたいという場合にもおすすめの1枚です。

三菱UFJカード ビジネスの特長

  • 出張経費の削減や経費が割引価格になる優待サービスがある
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算される

初年度の年会費が無料!優待サービスが充実したゴールドカード

三菱UFJカードゴールドプレステージビジネス

※アメリカン・エキスプレス®での
発行をご希望の方はこちら

三菱UFJニコスのビジネスカードには、お得なゴールドカードがあります。三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」の年会費は11,000円(税込)ですが、初年度の年会費は無料です。

また、ランクの高いゴールドカードならではの空港ラウンジサービス、JAL航空券をお得な運賃で予約できる優待サービスのほか、手数料無料でのゴルフ場の代理予約など、出張や接待をサポートするサービスが充実しています。

ご利用可能枠は100万~300万円ですので、出張費や接待交際費、仕入れ代、広告宣伝費の支払いなどにも安心して利用できるでしょう。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスは月間のご利用金額が10万円以上の方は基本ポイントの50%分が加算されます。経費管理業務の効率化だけでなく、たまったポイントを福利厚生プランに使ったり、マイルに交換したりすることで経費削減にもつながるのでお得です。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスの特長

  • 初年度の年会費が無料になる
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 国内とホノルルの空港ラウンジが無料で利用できる
  • ビジネスシーンでの優待サービスや割引サービスを利用できる

ビジネスリーダーにふさわしい、ステータス性と実用性に優れたプラチナカード

ランクの高い「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」は、充実の優待サービスを付帯しています。経費管理の業務効率化だけでなく、ビジネス面においてさまざまなサポートがあるので実用性にも優れている1枚です。

例えば、24時間365日対応のコンシェルジュサービスが付帯されているので、国際便の手配や接待先のお店の予約、出張先での病気やケガなどをサポートします。また、国内外の空港ラウンジを利用できる、プライオリティ・パスに無料で入会できるので、空港での時間も快適に過ごせるでしょう。

ほかにも、一流ホテル、厳選されたダイニングやスパ、レストランでの優待サービスがあり、接待や出張の際に使えるハイクラスなサービスがそろっています。
入会初年度は、国内利用で基本ポイントが1.5倍、海外利用で2倍になるので海外出張費や経費の支払いでお得にポイントがためられます。

三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カードの特長

  • コンシェルジュサービスを24時間365日利用できる
  • 国内外の空港ラウンジが利用できる
  • 海外出張の際にカード使用者1名につきスーツケース1つを優待価格で宅配できる
  • 入会初年度の基本ポイントが国内利用で1.5倍、海外利用で2倍になる
  • 国内の厳選されたレストランで2名以上の利用で1名分が無料になる
  • 一流ホテル、厳選されたダイニングやスパでの優待サービスがある
  • 国内利用分のポイントが1.5倍になる(入会初年度限定)
  • 海外利用分のポイントが2倍になる

法人カードをビジネスに活用しよう

謄本とは、原本の内容を全部書き写した書類のことで、戸籍謄本や法人の登記簿謄本、不動産の登記簿謄本などがあります。法人の登記簿謄本は、融資の申し込みや補助金・助成金の申請、取引先の調査などの際に必要になるので、取得方法を確認しておきましょう。

法人の登記簿謄本は、法人が法人カードを申し込む際に必要になることがあります。法人カードには、「経費精算や立替払いが不要になる」「経理業務の負担が軽減される」「法人カードに付帯するサービスを活用できる」などさまざまなメリットがあるので、ぜひご利用をご検討ください。

  • 2025年2月時点の情報に基づき作成しております。
  • 記事内容については執筆時点から情報が改定される場合があります。最新情報は公的機関などの公式サイトをあわせてご確認ください。

おすすめのクレジットカード

カード名 スモールビジネスや
個人事業主の
最初の1枚におすすめ
経費や仕入れ代などに
余裕を持たせたい
経営者におすすめ
コンシェルジュなど
最高クラスの優待がほしい
経営者におすすめ
三菱UFJカード
ビジネス
三菱UFJカード
ゴールドプレステージ
ビジネス
三菱UFJカード
プラチナ・ビジネス・
アメリカン・
エキスプレス®・カード

年会費

1人目

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

11,000円(税込)

初年度は年会費無料

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

22,000円(税込)

2人目
以降

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

2,200円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

3,300円(税込)

ご利用可能枠

40万~80万円

※ご契約法人単位

100万~300万円

※ご契約法人単位

100万~500万円

※ご契約法人単位

特長
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算
  • 入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍
  • 初年度の年会費無料!
  • 国内とホノルルの空港ラウンジサービスが利用可能
  • 月間利用が10万円以上で、基本ポイントの50%分を加算
  • 専用コンシェルジュが24時間365日対応
  • 国内外の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスに無料で入会可能!
最短発行
可能期間
3~4週間 3~4週間 3~4週間

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よくある質問
謄本とは何ですか?
謄本とは、原本の内容を全部書き写した書類のことです。謄本には、身分を証明する戸籍謄本、法人の登記情報を証明する登記簿謄本、不動産の登記情報を証明する登記簿謄本などがあります。

詳しくは「謄本とは原本の内容をすべて書き写した書類」をご確認ください。
謄本と抄本の違いは何ですか?
謄本と抄本(しょうほん)の違いは記載内容です。謄本が原本の内容を全部書き写した書類であるのに対し、抄本は原本の内容の一部を写した書類のことです。

詳しくは「謄本と原本、抄本の違い」をご確認ください。
登記簿謄本と登記事項証明書の違いは何ですか?
登記簿謄本と登記事項証明書の違いは、紙か電子データかという点で、証明する内容は同じです。
登記簿謄本はコンピュータ管理されていない登記所で、紙で保管された登記簿を複写した書類、登記事項証明書はコンピュータ管理された登記所で、コンピュータから出力した書類のことです。

詳しくは「法人の登記簿謄本と登記事項証明書の違い」をご確認ください。