会社経費の支払い効率化術
2024年2月1日

法人カードとは?ビジネスカードのメリットや個人向けとの違いを解説

法人カードとは?ビジネスカードのメリットや個人向けとの違いを解説

クレジットカードには、個人向けのカードのほかに、法人や個人事業主向けの法人カードがあります。クレジットカードとしての基本的な機能は同じですが、法人カードは「引き落とし口座に法人口座を設定できる」「クレジットカードのご利用可能枠が大きい」などの特徴があり、よりビジネスで使いやすいものになっています。
ここでは、ビジネスカードとコーポレートカードの違い、持つメリット・デメリット、おすすめの法人カードを解説します。

法人カードとは法人や個人事業主に対して発行されるクレジットカード

法人カードとは、法人や個人事業主に対して発行されるクレジットカードのことで、ビジネスに必要な仕入れ代や出張費、交際費などの経費の支払いに利用できます。法人カードの引き落とし口座は、原則として法人の場合は法人口座、個人事業主の場合は屋号付き口座や個人口座を指定することが可能です。

なお、個人向けのクレジットカードをビジネスで利用しても問題ありませんが、ビジネス面での支払いに法人カードを使えば多くのメリットがあります。まずは、個人向けのクレジットカードとの違いや法人カードの種類から見ていきましょう。

法人カードと個人向けのクレジットカードの違い

法人カードと個人向けのクレジットカードでは、契約者や引き落とし口座、ご利用可能枠、クレジットカードに付帯するサービスなどに違いがあります。クレジットカードによって異なる部分もありますが、主な違いは以下の表のとおりです。

■ 法人カードと個人向けのクレジットカードの主な違い

法人カード 個人向けの
クレジットカード
カードの名義人 経営者や社員など法人に属する個人、個人事業主 個人
引き落としに設定できる口座 法人口座、屋号付き口座、個人口座(カードにより多少異なる) 個人口座
カードのご利用可能枠 40万~500万円程度 10万~100万円程度
年会費 0~17万円程度 0~3万円程度
追加カードの発行 社員カード、ETCカードなど 家族カード、ETCカードなど
キャッシング機能 原則なし あり
付帯サービス 出張や接待などビジネスに役立つサービスが充実 個人向けのものが主体

法人カードは、個人向けのクレジットカードよりもご利用可能枠が大きい傾向で、仕入れ代や出張費、接待費などにも余裕を持って利用できるという特徴があります。また、ビジネス面で役立つ付帯サービスが充実しているので、年会費は法人カードのほうがやや高い傾向です。

ただし、いずれもゴールドカードやプラチナカードといったランクの高いカードがあるため、年会費は無料のものから数万円程度と幅広くなっています。ランクが高いカードほど申込条件が厳しく、年会費は高くなりますが、その分付帯サービスや特典が充実しています。
そのほかの違いとして、法人カードは家族カードを作れませんが、家族カードの代わりに社員カードを作ることが可能です。社員カードであれば、2枚目以降は年会費が安くなることもあります。

法人カードの種類

法人カードの種類は、「ビジネスカード」と「コーポレートカード」の2つに分けられます。ビジネスカードとコーポレートカードはクレジットカードの機能自体に大きな違いはありませんが、発行対象が異なります。ビジネスカードは個人事業主や中小企業向け、コーポレートカードは大企業向けです。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

ビジネスカードは中小企業や個人事業主向け

ビジネスカードは、主に社員数が20名未満の中小企業や個人事業主向けの法人カードです。法人カードは「法人」という名称でも、個人事業主が加入できるカードもたくさんあります。一般的に、ビジネスカードの審査では法人の信用情報のほかに、代表者個人の信用情報をもとに審査するものもあるので、個人事業主や起業後まもない法人の経営者でも申し込むことが可能です。
また、ビジネスカードでは、一般、ゴールドカード、プラチナカードといったランクの異なる複数のカードが発行されています。

三菱UFJニコスのビジネスカードなら、「三菱UFJカード ビジネス」「三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」などがあります。

コーポレートカードは大企業向け

コーポレートカードは主に大企業向けで、申込条件として「主に社員数50名以上」や「カード利用者が20名以上」などの人数指定、「2期連続黒字決算」「業歴10年以上」などの申込資格があり、審査も厳しくなっています。また、ビジネスカードよりご利用可能枠が大きい傾向です。
なお、コーポレートカードは法人に所属する社員それぞれの名義で発行されるので、利用者ごとに利用枠を設定できることもあります。

三菱UFJニコスのコーポレートカードなら「三菱UFJカード コーポレート」「三菱UFJカード ゴールドプレステージコーポレート」などがあります。

■ ビジネスカードとコーポレートカードの主な違い

ビジネス
カード

・中小企業や個人事業主向け

・主に社員数20名未満が対象

・法人の信用情報のほか、代表者個人の信用情報をもとに審査することがある

コーポレート
カード

・大企業向け

・主に社員数50名以上やカード利用者20名以上が対象

・カードのご利用可能枠がビジネスカードより大きい傾向

法人カードを持つメリット

法人カードのメリット

法人カードなら、事業を行う上で手間のかかる会計処理をスムーズにできるだけでなく、正しく管理できるというメリットもあります。事業上のお金の管理は資金繰りや税金などに影響が出るので、正しく管理しなければなりません。そのため、現金払いが多い方や、個人向けのクレジットカードでいいと思っている方も、法人カードの以下のようなメリットを知った上で検討してみるのがおすすめです。

経費の支払いや精算の手間を省ける

法人カードを持つメリットは、経費の支払いや精算の手間を省けることです。仕入れ代や経費の支払いをすべて法人カードで行えば、立替精算の手間を省くことができます。また、手元にお金がなくても支払いができるので仮払い申請をする必要もありません。

さらに、法人カードと会計ソフトを連携しておけば、決済履歴を自動で取り込んで、仕訳してくれるので便利です。公共料金やクラウドサービスの利用料、WEB広告費などの固定費の支払いを法人カードに設定しておけば、都度支払う手間も入力の手間も省けます。

また、法人カードの引き落とし口座に法人口座(屋号付き口座)を設定しておけば、プライベートのお金と区別する必要もなく、法人口座を見れば会社の財務状況がすぐにわかるでしょう。
個人事業主の場合、プライベートの支出とビジネス上の支出を完全に分けられるので、確定申告の際に必要な仕訳作業の手間も省けます。

支払計画を立てやすくなる

法人カードで決済したものは、引き落とし日が一元化されるので、支払計画を立てやすくなります。また、法人カードを利用してから引き落としまでに余裕があるので、キャッシュフローにゆとりを持てることも法人カードのメリットといえるでしょう。

コストの削減ができる

法人カードのメリットは、コストの削減に役立つことも挙げられます。法人カードで仕入れや経費の決済を行うことで、振込手数料や振込業務を削減できます。また、出張経費の削減ができる航空系サービスやレンタカーの割引プラン、手数料無料のゴルフ場の予約手配などがあるのでお得です。

クレジットカード付帯のサービスを利用できる

法人カードのメリットには、ビジネスに役立つ付帯サービスを利用できることが挙げられます。例えば、ランクの高いステータスカードなら空港ラウンジを無料で利用できたり、コンシェルジュサービスで国際便の手配や緊急時の支援などを受けられたりします。

経費の支払いでポイント還元が受けられる

法人カードのメリットは、経費の支払いでポイント還元が受けられることです。多くの法人カードは、個人向けのクレジットカードと同じようにご利用金額に応じてポイントがたまります。たまったポイントは他社のポイントや航空券のマイルなどに交換ができるので、備品購入時にポイントを使ったり、出張時にマイルを利用したりすることで節約にもつながるでしょう。

法人カードを持つデメリット

一方で、法人カードにはデメリットといえる要素もあります。申し込み前にしっかり確認しておきましょう。

法人カードを持つデメリット

  • 年会費がかかる
  • 社員同士での使いまわしはできない
  • ご利用可能枠で経費を払いきれないことがある

年会費がかかる

法人カードのデメリットは、年会費がかかることです。個人向けのクレジットカードは年会費が無料のものもありますが、多くの場合、法人カードは年会費がかかります。優待サービスが充実した、ランクの高いステータスカードなら年会費が数万円かかることもあるでしょう。
ただし、法人カードの年会費は会社の経費として計上できます。利用するメリットのほうが大きければ、年会費を気にせず法人カードを選ぶのもひとつの方法です。

社員同士での使いまわしはできない

法人カードのデメリットは、社員同士での使いまわしができないことです。法人カードだからといって社内の全員で使うものではなく、名義人以外は使えません。また、年会費は法人カード1枚に対してかかるので、社員が複数人いる場合はその分年会費がかかります。混乱やトラブルを避けるためには法人カードの使用上のルールを作成しておくといいでしょう。

ご利用可能枠で経費を払いきれないことがある

法人カードのデメリットとして、ご利用可能枠で経費を払いきれない場合があることが挙げられます。個人向けのクレジットカードよりご利用可能枠が大きい傾向があるとはいえ、ご利用可能枠には限りがあります。仕入れ代や広告費の金額によっては、法人カードで払いきれないこともあるでしょう。法人カードを申し込む際には利用したい金額を想定しておくことも大切です。

法人カード(ビジネスカード)の選び方

法人カード(ビジネスカード)は、各カード会社や国際ブランドからさまざまな種類が発行されています。その中から自分にあった法人カードを選ぶには、以下のような点を確認してみましょう。

ご利用可能枠が利用用途の金額を満たしているか

ご利用可能枠が利用用途の金額を満たしていることは、法人カードを選ぶ上では重要なポイントとなります。クラウドサービスやWEB広告などの支払いに利用すると、利用額が大きくなる傾向があります。利用限度額を超えて、支払いができなくなるとビジネスに支障が出てしまうので注意が必要です。
法人カードの利用用途から、1~2カ月分のおおよその利用金額を予測した上で、必要なご利用可能枠を考えてみるといいでしょう。あわせて、年会費が妥当かどうかも確認します。

国際ブランドや付帯サービスが利用しやすいか

法人カードを選ぶ際には、国際ブランドや付帯サービスが利用しやすいかを確認することも大切です。例えば、海外出張が多いなら、よく訪れる国で使える国際ブランドにしたり、海外旅行傷害保険や空港ラウンジサービスが付帯されていたりする法人カードを選んだりするといいでしょう。

ポイント還元率がお得か

法人カードのポイント還元率がお得かどうかで法人カードを選ぶ方法もあります。ポイント還元率とは、「〇〇円の利用につき1ポイント還元」というレートのことです。いくら以上利用すると還元率が上がるなど、特定の条件がついているお得な法人カードもあります。また、還元率だけでなく、よく利用する店舗やサービスでポイントがためやすい法人カードかどうかも確認しておきましょう。

初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめの三菱UFJカード ビジネス

三菱UFJニコスが発行している「三菱UFJカード ビジネス」は、スモールビジネスや個人事業主の方が入会しやすく、初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめです。

ビジネスカードのご利用金額は法人口座(屋号付き口座)からの引き落としになり、立て替え払いの負担を軽減したり、会計ソフトと連携して経費管理業務の効率化を図れたりします。また、引き落とし日に経費の支払日を一元化できるため、支払いまでにゆとりができて、キャッシュフローの改善などにも役立つでしょう。年会費は1,375円(税込)で、出張経費の削減に貢献する限定プランや、経費が割引価格になる優待サービスも利用可能です。

さらに、経費の支払いで1ポイント5円相当で使えるポイントがたまるだけでなく、ご利用金額に応じて基本ポイントを優遇するサービスや、入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍になる優待サービスなどもあります。
すでに法人カードを持っていて、ご利用可能枠を増やしたいという場合にもおすすめの1枚です。

三菱UFJカード ビジネスの特長

  • 出張経費の削減や経費が割引価格になる優待サービスがある
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算される

初年度の年会費が無料!優待サービスが充実したゴールドカード

三菱UFJカードゴールドプレステージビジネス

※アメリカン・エキスプレス®での
発行をご希望の方はこちら

三菱UFJニコスのビジネスカードには、お得なゴールドカードがあります。三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」の年会費は11,000円(税込)ですが、初年度の年会費は無料です。

また、ランクの高いゴールドカードならではの空港ラウンジサービス、JAL航空券をお得な運賃で予約できる優待サービスのほか、手数料無料でのゴルフ場の代理予約など、出張や接待をサポートするサービスが充実しています。

ご利用可能枠は100万~300万円ですので、出張費や接待交際費、仕入れ代、広告宣伝費の支払いなどにも安心して利用できるでしょう。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスは月間のご利用金額が10万円以上の方は基本ポイントの50%分が加算されます。経費管理業務の効率化だけでなく、たまったポイントを福利厚生プランに使ったり、マイルに交換したりすることで経費削減にもつながるのでお得です。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスの特長

  • 初年度の年会費が無料になる
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 国内とホノルルの空港ラウンジが無料で利用できる
  • ビジネスシーンでの優待サービスや割引サービスを利用できる

ビジネスリーダーにふさわしい、ステータス性と実用性に優れたプラチナカード

ランクの高い「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」は、充実の優待サービスを付帯しています。経費管理の業務効率化だけでなく、ビジネス面においてさまざまなサポートがあるので実用性にも優れている1枚です。

例えば、24時間365日対応のコンシェルジュサービスが付帯されているので、国際便の手配や接待先のお店の予約、出張先での病気やケガなどをサポートします。また、世界1,400カ所以上の空港ラウンジを利用できる、プライオリティ・パスに無料で入会できるので、空港での時間も快適に過ごせるでしょう。

ほかにも、一流ホテル、厳選されたダイニングやスパ、レストランでの優待サービスがあり、接待や出張の際に使えるハイクラスなサービスがそろっています。
入会初年度は、国内利用で基本ポイントが1.5倍、海外利用で2倍になるので海外出張費や経費の支払いでお得にポイントがためられます。

三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カードの特長

  • コンシェルジュサービスを24時間365日利用できる
  • 世界1,400カ所以上の空港ラウンジが利用できる
  • 海外出張の際にカード使用者1名につきスーツケース1つを無料宅配できる
  • 入会初年度の基本ポイントが国内利用で1.5倍、海外利用で2倍になる
  • 国内の厳選されたレストランで2名以上の利用で1名分が無料になる
  • 一流ホテル、厳選されたダイニングやスパでの優待サービスがある
  • 国内利用分のポイントが1.5倍になる(入会初年度限定)
  • 海外利用分のポイントが2倍になる

法人カードをビジネスに活用しよう

法人カードは、法人と個人事業主が発行できるクレジットカードです。仕入れ代や出張費、接待費といった経費の支払いを法人カードに一本化すれば、経費精算の手間を省けるほか、支払計画が立てやすくなったり、ビジネスに役立つ付帯サービスを利用できたりするといった多くのメリットがあります。法人カードの中でもビジネスカードなら、個人事業主でも持てるものもあります。個人事業主の方や起業後まもない方、これから起業する方もぜひ法人カードを活用してみてください。

おすすめのクレジットカード

カード名 スモールビジネスや
個人事業主の
最初の1枚におすすめ
経費や仕入れ代などに
余裕を持たせたい
経営者におすすめ
コンシェルジュなど
最高クラスの優待がほしい
経営者におすすめ
三菱UFJカード
ビジネス
三菱UFJカード
ゴールドプレステージ
ビジネス
三菱UFJカード
プラチナ・ビジネス・
アメリカン・
エキスプレス®・カード

年会費

1人目

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

11,000円(税込)

初年度は年会費無料

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

22,000円(税込)

2人目
以降

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

2,200円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

3,300円(税込)

ご利用可能枠

40万~80万円

※ご契約法人単位

100万~300万円

※ご契約法人単位

100万~500万円

※ご契約法人単位

特長
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算
  • 入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍
  • 初年度の年会費無料!
  • 国内とホノルルの空港ラウンジサービスが利用可能
  • 月間利用が10万円以上で、基本ポイントの50%分を加算
  • 専用コンシェルジュが24時間365日対応
  • 世界1,400カ所以上で使える、空港ラウンジサービス、プライオリティ・パスに無料で入会可能!
最短発行
可能期間
3~4週間 3~4週間 3~4週間

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よくある質問
法人カードのビジネスカードとコーポレートカードの違いは?
ビジネスカードとコーポレートカードはクレジットカードの機能自体に大きな違いはありませんが、発行対象が異なります。ビジネスカードは主に個人事業主と中小企業向け、コーポレートカードは主に大企業向けとなっています。

詳しくは「法人カードの種類」をご確認ください。
法人カードは何に使える?
法人カードは、ビジネス面での仕入れ代や経費などの支払いに利用することができます。ビジネスにまつわる支払いを法人カードに一本化しておけば、経費精算の手間が減ったり、振込手数料などのコストの削減ができたりします。また、法人カードの引き落としを法人口座や屋号付き口座に設定しておくと、プライベートとビジネスの支出を完全に分けることができるので、仕訳の手間もかかりません。会計ソフトと連携すると、入力の手間も省けるので便利です。

詳しくは「法人カードを持つメリット」をご確認ください。
法人カードは誰でも利用できる?
法人カードは、個人事業主または法人の経営者、法人に属する個人が持つクレジットカードです。法人カードは法人と付いていますが、事業にかかわる個人に対して発行されるものなので、利用できるのは法人カードの名義人のみです。

詳しくは「法人カードとは法人や個人事業主に対して発行されるクレジットカード」をご確認ください。