会社経費の支払い効率化術
2024年6月25日

ETCカードで領収書を発行する方法は?経費計上時の注意点を解説

ETCカードで領収書を発行する方法は?経費計上時の注意点を解説

事業を行う上で必要な支出は経費として計上できますが、「経費を支出した証拠」として、領収書などが必要になります。
しかし、高速道路の通行料をETCカードで決済した場合、その場で領収書などは発行されません。このようなケースでは、高速道路の料金を支払ったことはどう証明すればよいのでしょうか。
ここでは、高速道路でETCカードを利用した際の領収書の発行方法や経費計上する際の注意点をわかりやすく解説します。

高速道路でETCを利用した場合、領収書は発行されない

高速道路の通行料をETCカードで決済した場合、基本的に領収書は発行されません。
領収書は、商品やサービスの対価として金銭を受け取ったことを証明する書類です。ETCシステムでは、ETCカードの発行元が通行料を立て替え、後ほどまとめてカード会員に請求する仕組みになっています。クレジットカード決済と同じく、決済時点で代金を受け渡しているわけではないので、サービスを提供する側が、代金の受け取りを証明する領収書を発行する義務はありません。

ETCカードで決済した高速道路の通行料を経費として処理するには、高速道路各社が発行するETC利用証明書やETC利用明細、カード会社が発行するご利用明細書のいずれかを領収書代わりにするのが一般的です。
ただし、領収書と同じように支払いを証明する書類には、「利用明細書の発行元の名称」「商品・サービスを購入した年月日」「購入した商品・サービスの内容」「支払った金額」の項目が記載されている必要があります。

ETCカードの領収書代わりになる書類に必要な記載項目

領収書の代わりになる証明書の発行方法

ETCカードの通行料を経費計上する際に領収書代わりとして使えるのは、「ETC利用証明書」「ETC利用明細」「クレジットカードの利用明細書」です。ここでは、それぞれの発行方法を見ていきましょう。

ETC利用照会サービスを利用する

ETC利用証明書とETC利用明細は、「ETC利用照会サービス」で発行できます。ETC利用照会サービスとは、ETCカードを利用した走行の利用明細をインターネット上で確認できるサービスです。利用するには、メールアドレス、ETCカード番号、登録するETCカードで有料道路の無線決済を行った(ETC無線通行をした)利用年月日、車載器管理番号、車両番号の下4桁の登録が必要です。

登録が終わったら、ETC利用照会サービスのWEBサイトの「登録済の方」からログインし、ユーザーIDとパスワードを入力します。ログイン後に過去15カ月間の走行の利用明細を確認することができるので、発行したい走行にチェックを入れ、「利用明細書発行」または「利用明細PDF出力」「利用明細CSV出力」を選択して発行します。さらに詳しくは、ETC利用照会サービスの「ご利用方法」をあわせてご確認ください。

なお、過去15カ月以内にETC無線通行を行っていない場合、ETC利用照会サービスを登録できないので、ETC無線通行を行った後に登録するようにしましょう。

コンビニエンスストアのプリントサービスを利用する

ETC利用照会サービスで発行したETC利用証明書やETC利用明細は、コンビニエンスストアのプリントサービスを利用して印刷することが可能です。コンビニエンスストアでプリントするには、該当するプリントサービスの会員登録と、前述のETC利用照会サービスでETC利用証明書をPDFで出力しておく必要があります。準備ができたら、プリントサービスにログインしてPDFデータを登録し、コンビニエンスストアで印刷しましょう。
なお、対応しているプリントサービスや操作方法は、ETC利用照会サービスのWEBサイト「プリントサービスのご案内」をご確認ください。

また、ETC利用証明書は、サービスエリアやパーキングエリアなどに設置されている利用履歴発行プリンターで印刷することも可能です。車載器から抜き取ったETCカードを、利用履歴発行プリンターのカードリーダーに挿入すると、利用履歴情報が印刷できます。

カード会社の利用明細書を利用する

カード会社が発行する利用明細書も、「利用明細書の発行元の名称」「商品・サービスを購入した年月日」「購入した商品・サービスの内容」「支払った金額」が記載されていれば、経費計上時の証明書類として利用できます。カード会社の利用明細は、カード会員サイトからダウンロードするか、紙の利用明細の発行をカード会社に依頼することで入手できます。ただし、紙の利用明細は発行手数料がかかりますのでご注意ください。

インボイス制度の仕入税額控除を受けるための領収書の注意点

インボイス制度(適格請求書等保存方式)では、簡易課税制度を利用しない場合、課税事業者が仕入税額控除を行うには、取引相手から適格請求書(インボイス)や簡易適格請求書(簡易インボイス)の交付を受ける必要があります。
仕入税額控除とは、課税事業者が納める消費税額を計算する際に、「課税期間中の売上にかかる消費税額」から「仕入れなどで支払った消費税相当分」を差し引くことです。売上にかかる消費税額が20万円、仕入れなどで自分が支払った消費税相当分が10万円だった場合、自分が支払った分すべての適格請求書を受け取っていなければ、仕入税額控除ができないので、この事業者は20万円の消費税を納めなくてはなりません。ただし、簡易課税制度や2割特例を用いた場合は、計算方法が異なります。

ETC機能付きのクレジットカードを利用した場合、ETC利用照会サービスで発行した「ETC利用証明書」は、簡易インボイスにあたるので、これを保存しておけば仕入税額控除は可能です。

なお、国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A(令和5年10月改訂)」の問103によると、例外的なケースとして、クレジットカードの利用明細書は一般的に適格請求書には該当しませんが、利用した高速道路会社等の「ETC利用証明書」をあわせて保存することにより、適格請求書の保存があるとみなされます。

そのため、カード会社から発行される「利用明細書」も、「ETC利用証明書」とあわせることで簡易インボイスの要件を満たすので、両方保存しておけば仕入税額控除が可能です。もちろん、経費としての処理にも利用できます。ただし、高速道路の利用頻度が高く、すべての利用証明書のダウンロードが困難なときなどの条件がありますので、このような場合ではどうすれば仕入税額控除ができるかは税理士にも確認しておくといいでしょう。

また、三菱UFJニコスのクレジットカードならインボイス制度の要件を満たしたご利用明細書を発行しています。詳しくは、三菱UFJニコスのWEBサイト「インボイス制度の開始に伴うご利用明細書の変更について」もあわせてご確認ください。

ETCカードを利用するなら三菱UFJニコスのビジネスカードがおすすめ

ETCカードには、カード会社が発行する法人カード付帯のETCカード、東日本高速道路株式会社と中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社が共同で発行している法人向けのETCコーポレートカード、ETC協同組合や高速情報協同組合が発行するETCパーソナルカードの3種類があります。どれもメリット・デメリットはありますが、個人事業主や中小企業が利用するなら、支払いの一元化ができる便利さを重視して、法人カード付帯のETCカードを発行するのがいいでしょう。

ETCカードを追加できる法人カードにはさまざまなものがありますが、個人事業主や中小企業に使いやすいものを選ぶなら、三菱UFJニコスのビジネスカードがおすすめです。VisaとMastercard®から国際ブランドを選べる「三菱UFJカード ビジネス」、「三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」と、アメリカン・エキスプレス®の「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」といったランクの異なる3種類を展開しており、年会費と付帯サービスのバランスを見て、自社にあうものを選ぶことができます。

初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめの三菱UFJカード ビジネス

三菱UFJニコスが発行している「三菱UFJカード ビジネス」は、スモールビジネスや個人事業主の方が入会しやすく、初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめです。

ビジネスカードのご利用金額は法人口座(屋号付き口座)からの引き落としになり、立て替え払いの負担を軽減したり、会計ソフトと連携して経費管理業務の効率化を図れたりします。また、引き落とし日に経費の支払日を一元化できるため、支払いまでにゆとりができて、キャッシュフローの改善などにも役立つでしょう。年会費は1,375円(税込)で、出張経費の削減に貢献する限定プランや、経費が割引価格になる優待サービスも利用可能です。

さらに、経費の支払いで1ポイント5円相当で使えるポイントがたまるだけでなく、ご利用金額に応じて基本ポイントを優遇するサービスや、入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍になる優待サービスなどもあります。
すでに法人カードを持っていて、ご利用可能枠を増やしたいという場合にもおすすめの1枚です。

三菱UFJカード ビジネスの特長

  • 出張経費の削減や経費が割引価格になる優待サービスがある
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算される

初年度の年会費が無料!優待サービスが充実したゴールドカード

三菱UFJカードゴールドプレステージビジネス

※アメリカン・エキスプレス®での
発行をご希望の方はこちら

三菱UFJニコスのビジネスカードには、お得なゴールドカードがあります。三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」の年会費は11,000円(税込)ですが、初年度の年会費は無料です。

また、ランクの高いゴールドカードならではの空港ラウンジサービス、JAL航空券をお得な運賃で予約できる優待サービスのほか、手数料無料でのゴルフ場の代理予約など、出張や接待をサポートするサービスが充実しています。

ご利用可能枠は100万~300万円ですので、出張費や接待交際費、仕入れ代、広告宣伝費の支払いなどにも安心して利用できるでしょう。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスは月間のご利用金額が10万円以上の方は基本ポイントの50%分が加算されます。経費管理業務の効率化だけでなく、たまったポイントを福利厚生プランに使ったり、マイルに交換したりすることで経費削減にもつながるのでお得です。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスの特長

  • 初年度の年会費が無料になる
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 国内とホノルルの空港ラウンジが無料で利用できる
  • ビジネスシーンでの優待サービスや割引サービスを利用できる

ビジネスリーダーにふさわしい、ステータス性と実用性に優れたプラチナカード

ランクの高い「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」は、充実の優待サービスを付帯しています。経費管理の業務効率化だけでなく、ビジネス面においてさまざまなサポートがあるので実用性にも優れている1枚です。

例えば、24時間365日対応のコンシェルジュサービスが付帯されているので、国際便の手配や接待先のお店の予約、出張先での病気やケガなどをサポートします。また、国内外の空港ラウンジを利用できる、プライオリティ・パスに無料で入会できるので、空港での時間も快適に過ごせるでしょう。

ほかにも、一流ホテル、厳選されたダイニングやスパ、レストランでの優待サービスがあり、接待や出張の際に使えるハイクラスなサービスがそろっています。
入会初年度は、国内利用で基本ポイントが1.5倍、海外利用で2倍になるので海外出張費や経費の支払いでお得にポイントがためられます。

三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カードの特長

  • コンシェルジュサービスを24時間365日利用できる
  • 国内外の空港ラウンジが利用できる
  • 海外出張の際にカード使用者1名につきスーツケース1つを無料宅配できる
  • 入会初年度の基本ポイントが国内利用で1.5倍、海外利用で2倍になる
  • 国内の厳選されたレストランで2名以上の利用で1名分が無料になる
  • 一流ホテル、厳選されたダイニングやスパでの優待サービスがある
  • 国内利用分のポイントが1.5倍になる(入会初年度限定)
  • 海外利用分のポイントが2倍になる

事業用のクレジットカードにETCカードを追加しよう

高速道路料金をETCカードで支払った場合、その場で領収書はもらえませんが、領収書の代わりに使える利用証明書や利用明細を後から発行することができます。また、クレジットカードの利用明細書も、ETC利用照会サービスで発行した利用証明書とあわせて保存することで、消費税の仕入税額控除が可能になるので、利用明細はなくさず保管するようにしましょう。
事業でETCカードを使う場合、事業用のクレジットカードにETCカードを追加発行すると、支払いを一元管理できて経費管理がスムーズです。中でも三菱UFJニコスのビジネスカードは、3つのランクから選択可能で、ビジネスに役立つ付帯サービスも充実しています。ビジネスを強力にサポートするビジネスカードの導入をぜひご検討ください。

おすすめのクレジットカード

カード名 スモールビジネスや
個人事業主の
最初の1枚におすすめ
経費や仕入れ代などに
余裕を持たせたい
経営者におすすめ
コンシェルジュなど
最高クラスの優待がほしい
経営者におすすめ
三菱UFJカード
ビジネス
三菱UFJカード
ゴールドプレステージ
ビジネス
三菱UFJカード
プラチナ・ビジネス・
アメリカン・
エキスプレス®・カード

年会費

1人目

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

11,000円(税込)

初年度は年会費無料

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

22,000円(税込)

2人目
以降

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

2,200円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

3,300円(税込)

ご利用可能枠

40万~80万円

※ご契約法人単位

100万~300万円

※ご契約法人単位

100万~500万円

※ご契約法人単位

特長
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算
  • 入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍
  • 初年度の年会費無料!
  • 国内とホノルルの空港ラウンジサービスが利用可能
  • 月間利用が10万円以上で、基本ポイントの50%分を加算
  • 専用コンシェルジュが24時間365日対応
  • 国内外の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスに無料で入会可能!
最短発行
可能期間
3~4週間 3~4週間 3~4週間

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よくある質問
ETCカードで利用分の領収書をもらうには?
ETCカードで決済した場合、その場で領収書をもらうことはできません。経費を計上する際は、ETC利用照会サービスを利用して発行するETC利用証明書やETC利用明細、またはカード会社から発行されるご利用明細書を領収書の代わりに利用できます。

詳しくは「領収書の代わりになる証明書の発行方法」をご確認ください。
ETC利用証明書は領収書代わりになりますか?
ETC利用照会サービスで発行したETC利用証明書は、支払いの証明をする書類として領収書の代わりになります。ETC利用照会サービスは事前登録が必要になりますが、過去15カ月以内にETC無線通行を行っていない場合、ETC利用照会サービスを登録できないので注意しましょう。

詳しくは「領収書の代わりになる証明書の発行方法」をご確認ください。
ETC利用明細書はどうやって発行しますか?
ETC利用証明書やETC利用明細は、ETC利用照会サービスを利用することで発行できます。また、ETC利用照会サービスでPDFデータをダウンロードしておけば、コンビニエンスストアのプリントサービスを使って印刷することも可能です。

詳しくは「領収書の代わりになる証明書の発行方法」をご確認ください。