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更新：2024年8月26日

トランジットとは？トランスファーとの違いや乗り継ぎ時間の過ごし方を解説

トランジットとは、目的地に直行するのではなく、乗り継ぎや飛行機の燃料補給のために途中の空港に着陸することを指します。トランジットの滞在時間は数時間に及ぶことも多いため、時間を持て余してしまうこともあるでしょう。
しかし、この時間を有効活用すれば、旅の楽しみが増えることもあります。ここでは、トランジットの種類や中継地での過ごし方、注意点、トランジットに乗り遅れた際の対応策などについて解説します。

「トランジット」には3つの種類がある

トランジットには3つの種類があります。3種類をまとめて一般的にトランジットと呼ぶことが多いものの、それぞれ目的や待ち時間の長さは異なります。まずはトランジットの3つの種類の違いについて解説します。

トランジット：目的地までの補給のために降りること

狭義のトランジットとは、目的地までに必要な燃料や機内食などの補給のために、途中の空港に立ち寄ることを指します。ときには搭乗員の交代や、機内清掃、飛行機の点検が行われることもあります。日本からは遠いヨーロッパやアフリカ行きの便では、こうしたトランジットはよくあることです。
トランジットの主な目的は燃料などの補給であるため、滞在時間は30分から1時間程度と短い傾向にあります。その間、乗客は機内でそのまま過ごすケースが大半ですが、機内清掃を行う場合は、いったん機外へと降りることもあるでしょう。すべての作業と補給が終われば、乗客は同じ機体に乗り込み、目的地へと向かいます。

トランスファー：目的地までに飛行機を乗り換えること

トランスファーは「移る、移行する」という意味の言葉で、最終目的地に向かう途中で飛行機を乗り換えることを指します。トランジットと混同されやすいのですが、トランスファーはいわゆる乗り継ぎであり、電車の乗り換えと同じ状況です。飛行機を降りたら案内表示をチェックして、「Transfer」や「Connecting Flights」「Flight Connection」と書かれた表示に向かって進んでください。
トランスファーは別の飛行機への乗り換えのため、搭乗時に預けた荷物の積み替えが必要となります。そのため、トランジットよりも待ち時間は長くなる傾向があり、数時間におよぶこともあるため、手持ち無沙汰になることもあるでしょう。また、荷物の積み替えは、乗り換えしても同じ航空会社の飛行機を利用するなら航空会社側で行いますが、別の航空会社の飛行機に乗り換える場合は自分で積み換える必要があります。
なお、トランスファーの際には、航空会社が新たに目的地までのチケットを発行することもあります。新たなチケットが必要かわからないときは、航空会社のチケットカウンターで確認すると安心です。

ストップオーバー：乗り換え地で24時間以上滞在すること

ときにはレイオーバーとも呼ばれるストップオーバーは、乗り換え地で24時間以上滞在することを意味する言葉です。ストップオーバーの場合、トランスファー同様に預けた荷物はいったん受け取ることになります。
ストップオーバーは「経由地の観光を楽しむ」という側面もあり、追加料金が必要になることが一般的です。追加料金が必要か、それとも無料で利用できるかは、事前に確かめることができます。なお、現地の空港を出る場合は、入国審査やビザの取得が必要となります。

トランジット中の過ごし方

トランジットの滞在時間をどのように過ごすかは、滞在時間の長さによって変わってきます。トランジットも旅の一部です。ここではトランジットを少しでも楽しめる方法を見ていきましょう。

機内で過ごす

狭義のトランジットの場合、待ち時間は30分から1時間程度であり、機内で過ごすのが一般的です。読書をしたり、音楽を聴いたりして静かに過ごしましょう。機内清掃が入る場合は飛行機から降ろされ、トランジットエリアに案内されます。トランジットエリアには売店などがあることも多いため、退屈することはないはずです。

空港内で過ごす

トランスファーの場合は、待機時間が3時間ほどになる場合もあります。それだけの時間があれば、空港の施設を楽しむのがおすすめです。
カフェやレストランに立ち寄ったり、免税店でショッピングを楽しんだりして過ごすことができます。また、空港によっては仮眠室やマッサージ店などもあるため、フライトの疲れを癒やせる時間にもなります。
もし、ゴールドやプラチナのクレジットカードを持っていれば、会員専用のラウンジを訪れてみてはいかがでしょうか。カードのランクや空港によって内容に差はありますが、無料のドリンクや軽食、シャワーなどが用意されていることもあり、ゆったりとリラックスして過ごすことができます。有料サービスはクレジットカードで支払えますので、現地通貨に両替する手間はありません。

空港外で過ごす

トランスファーやストップオーバーの場合は、長時間にわたる待ち時間が生まれます。この場合、カウンターで一時入国の手続きを経て、空港の外に出ることもできます。なお、空港外で過ごす際は、入国審査の手続きが必要となり、国によってはビザも必要です。日本であらかじめ取得しなくてはならないケースもあるため、旅行前にしっかり確認しておいてください。

ゆっくり休んで旅の疲れを癒やしたいという人は、空港周辺のホテルにデイユースでチェックインし、シャワーや入浴、仮眠などで体調を整えるのがおすすめです。
自由時間をアクティブに楽しみたい人は、観光に出かけても良いでしょう。空港によっては、待ち時間を活用した観光ツアー「トランジットツアー」を用意している場合もあります。トランジットツアーは、その土地の雰囲気にふれ、観光名所を手早く見学するには最適なツアーであり、中には旅の重要イベントと捉えている人もいます。
その際、クレジットカードがあれば、ツアー途中の買い物も楽しめますし、万が一のトラブルがあっても、クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険があるため安心です。

トランジット中の注意点

トランジット中の過ごし方は人それぞれですが、共通する注意点はいくつかあります。楽しいはずの時間にトラブルが起きないよう、これから紹介する注意点を押さえておいてください。

貴重品は持ち歩く

トランジットでの注意点は、貴重品を肌身離さず持ち歩くことです。また、空港の外に出る場合は、盗難にも注意が必要です。外国は治安の良い場所ばかりとは限りませんので、貴重品の扱いには用心してください。

トランジットカードを携行する

トランジットカードを携行することも、トランジットでの注意点です。トランジットで飛行機から降りると、必ずトランジットカードを渡されます。トランジットカードは清掃作業などが終わって飛行機に再搭乗する際に必要になりますので、なくさないようにしてください。
また、トランジットの場合、乗客はトランジットエリアに案内されるのが通例ですが、乗客の中にはその空港で降りる人や一時入国する人もいます。人の流れについていった結果、思わぬ場所にたどり着いてしまうこともあります。空港内の案内表示をチェックして、自分はどこへ向かうべきかしっかりと確認しておきましょう。

最新の搭乗案内を確認しておく

トランジットでの注意点として、最新の搭乗案内を確認しておくことも重要です。飛行機の乗り換えがある場合はもちろん、同じ機体に再搭乗する場合でも、トランジット中に飛行機が移動して、搭乗ゲートが変更されることがあります。また、さまざまな事情で離陸時刻が変更になることもありますので、搭乗案内は常に最新情報をチェックし、自分はいつ、どこに行けばよいのか確認しておきましょう。その際、時計を現地時刻に合わせておくことを忘れないようにしてください。

乗り継ぎの際は、ロストバゲージにも注意する

トランジットでの注意点には、ロストバゲージも挙げられます。途中で搭乗機が変わるトランスファーでは、最初に預けた荷物も載せ替えが行われ、最終目的地まで運ばれることがほとんどです。しかし、大きな空港であればあるほどヒューマンエラーによるロストバゲージが発生するリスクは高まります。ロストバゲージだと気付いたら、すみやかに空港カウンターに問い合わせてください。

トランジットに乗り遅れてしまったら？

トランジットで目的の飛行機に乗り遅れてしまった場合は、乗り遅れた理由によって、その後の対応や手続きが異なってきます。ここでは、シチュエーション別に、トランジットに乗り遅れたときの対応策を紹介します。

災害や悪天候で遅れた場合

トランジットでは、中継地で災害や悪天候に巻き込まれることもあります。災害や悪天候、整備の遅れなどによって搭乗便の到着が遅れ、中継地に着いたときには、乗り継ぎ予定だった飛行機がすでに離陸していたというケースはあります。
そのようなケースに遭遇した際は、すみやかにトランジットデスクに相談しましょう。そこで搭乗可能な便を探して再手配してくれることもあります。ただし、航空会社や状況によって対応は異なりますので、必ずしも再手配は可能というわけではありません。

自己都合で遅れた場合

自分のミスでトランジットに乗り遅れてしまった場合でも、トランジットデスクが振替便を探してくれることはあります。そうでない場合は、払い戻しやキャンセル手続きののち、新しい航空券を購入することになりますので注意してください。
また、トランジットに乗り遅れてしまうと、飛行機に預けた荷物だけが先に目的地に届くことになり、ロストバゲージが起こりやすくなります。くれぐれも乗り遅れには注意してください。

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トランジットをスムーズに利用できれば、旅はより楽しくなる！

トランジットをうまく利用すれば、充実した時間を過ごすことが可能です。あえて乗り継ぎの時間を長くとり、中継地でのトランジットツアーに参加するという楽しみ方もあります。
直行便がない都市に向かう場合はもちろん、そうでない場合でも、トランジットを楽しむという観点で旅行のスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。

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