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更新:2023年10月25日

ボーナス(賞与)の平均はいくら?年代別の支給額など基礎知識を解説

ボーナス(賞与)の平均はいくら?年代別の支給額など基礎知識を解説

ボーナスは賞与ともいい、毎月の給与とは別に支給される特別な給与のことです。夏と冬の年2回支給されることが一般的ですが、会社によっては、年1回や年3回支給するところもあれば、ボーナス制度を取り入れていないところもあります。
ボーナス制度のある会社に勤めている人は、ボーナスを楽しみにしているのではないでしょうか。一方で、自分のボーナスは平均的な金額なのか、周りはどれくらいもらっているのかなどが気になるという人もいるかもしれません。特に新社会人の場合、ボーナスについて気になっても、お金の話は周りの人に聞きづらいものです。

ここでは、ボーナスの平均額を年代別や支給されるタイミングなどに分けてご紹介します。また、ボーナスの種類や差し引かれる内容など、ボーナスの基礎知識についてもあわせて見ていきましょう。

ボーナスの平均額は基本給の1~2カ月分

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」令和4年9月分と令和5年2月分の結果速報等によると、2022年の夏季ボーナスの平均額は38万9,331円、冬季ボーナスの平均額は39万2,975円でした。
ボーナスの支給額は会社によって異なります。「基本給×月数」で表現されるように、国内では、毎月の基本給をベースにボーナスの支給額を算出することが多くあります。基本給は、通勤手当や残業手当などを含まず、社会保険料や税金が差し引かれる前のベースとなる金額です。ボーナス1回につき、基本給のおよそ1〜2カ月分の金額が支給されることが一般的です。

■ ボーナスの平均額(全産業・従業員一人あたり)

夏季ボーナス 冬季ボーナス
2021年 38万268円 38万787円
2022年 38万9,331円 39万2,975円

※冬季ボーナス:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(令和5年2月分結果速報等)
※夏季ボーナス:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(令和4年9月分結果速報等)

新卒社員は寸志になることがある

新卒社員の場合、入社年度の夏季ボーナスは在籍期間が短いため、ボーナスではなく、寸志として支給されることも多くあります。寸志とは、少しばかりの気持ちを表したもので、高い金額でないことが一般的です。産労総合研究所の「2023年度 決定初任給調査」(2023年7月)によると、新卒社員に対して「何らかの夏季賞与を支給する」という会社は86.1%、「夏季賞与は支給しない」という会社は8.9%でした。新卒社員が入社年度に支給される夏季ボーナスの平均額は、大学卒で9万6,732円、高校卒で7万9,909円です。

■ 新卒社員、入社年度の夏季ボーナスの平均額

入社年度の夏季ボーナス
大学卒 9万6,732円
高校卒 7万9,909円

※産労総合研究所「2023年度 決定初任給調査」(2023年7月4日)

年代別のボーナスの平均額

続いては、年代別でボーナスの年間平均額を見ていきましょう。厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」(2023年)によると、年代別のボーナスの年間平均額は以下のとおりです。50代前半までは年齢が上がるにつれボーナスも増え、50代後半より減少していくことがわかります。
ボーナスは、年齢や勤続年数によっても差がでやすいことがうかがえるでしょう。

■ 年代別のボーナスの年間平均額

年代 支給額
~19歳 15万700円
20~24歳 38万2,200円
25~29歳 65万5,500円
30~34歳 79万9,300円
35~39歳 92万6,100円
40~44歳 101万2,800円
45~49歳 108万1,300円
50~54歳 115万9,100円
55~59歳 115万5,700円
60~64歳 69万2,000円
65~69歳 35万800円
70歳~ 22万8,900円

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」(2023年3月17日)

業種別のボーナスの平均額

ボーナスの平均額は業種によっても差があります。下記表は、厚生労働省が発表した2022年の冬季ボーナス、夏季ボーナスの業種別の平均額です。例えば、業種全体の冬季ボーナスの平均額が39万2,975円なのに対し、情報通信業は66万2,768円と平均額を大きく上回る一方で、飲食サービス業等は、6万7,605円とかなり低く、その差は約10倍にもなります。

■ 2022年の業種別ボーナス平均額

業種 冬季ボーナス平均額 夏季ボーナス平均額
鉱業、採石業等 54万4,459円 59万5,716円
建設業 49万8,569円 52万4,047円
製造業 51万4,074円 52万7,118円
電気・ガス業 80万5,880円 77万3,339円
情報通信業 66万2,768円 68万7,247円
運輸業、郵便業 39万812円 36万8,827円
卸売業、小売業 36万5,502円 35万7,998円
金融業、保険業 62万1,410円 64万4,728円
不動産・物品賃貸業 55万4,675円 49万4,650円
学術研究等 63万4,606円 65万9,687円
飲食サービス業等 6万7,605円 6万3,793円
生活関連サービス等 16万4,324円 15万7,582円
教育、学習支援業 53万7,569円 49万3,306円
医療、福祉 30万9,224円 27万5,083円
複合サービス事業 45万5,815円 42万8,876円
その他のサービス業 21万7,774円 21万7,344円
平均 39万2,975円 38万9,331円

※冬季ボーナス:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(令和5年2月分結果速報等)
※夏季ボーナス:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(令和4年9月分結果速報等)

企業規模別のボーナスの平均額

次に、企業規模別のボーナスの平均額を見ていきましょう。厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、ボーナスの平均額は企業規模によっても大きく異なることがわかります。企業規模が大きくなるにつれてボーナスの平均額も高くなっていき、従業員が30人未満の企業と500人以上の企業とでは実に2倍以上の差があります。

■ 2022年の企業規模別ボーナスの平均額

企業規模 冬季ボーナスの平均額 夏季ボーナスの平均額
5~29人 27万4,651円 26万4,470円
30~99人 35万4,645円 33万6,960円
100~499人 45万2,892円 44万1,551円
500人以上 64万2,349円 67万3,602円

※冬季ボーナス:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(令和5年2月分結果速報等)
※夏季ボーナス:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(令和4年9月分結果速報等)

ボーナスも保険料や所得税が差し引かれる

ボーナスの額面と手取り額の図

給与と同じく、ボーナスからも健康保険料や厚生年金保険料といった社会保険料と所得税が差し引かれます。ただし、ボーナスの場合、住民税は差し引かれません。
差し引かれる金額は、ボーナスの支給額や扶養家族の人数などによって異なり、標準賞与額をもとに計算されます。標準賞与額とは、支給された賞与額から1,000円未満を切り捨てたもののことです。詳しくは、全国健康保険協会の「賞与の範囲」をご確認ください。

控除される項目と控除額の算出方法は以下のとおりです。

■ ボーナスから差し引かれる社会保険料と税金

控除される社会保険料と税金 控除額の算出方法 補足
厚生年金
保険料
標準賞与額×
18.3%÷2
厚生年金保険料は会社と従業員で折半
健康
保険料
標準賞与額×
保険料率÷2
保険料率は毎年改定され、都道府県や保険の種類によっても異なる。また、健康保険料は会社と従業員で折半
雇用
保険料
支給額×保険料率 雇用保険料は標準賞与額ではなく、1,000円未満を切り捨てない支給額で計算する。 保険料率は業種によって異なる。また、雇用保険料は会社と従業員の双方で負担するが、それぞれの保険料率は異なる
介護
保険料
標準賞与額×
保険料率÷2
介護保険料は40歳以上65歳未満が被保険者で、満40歳から徴収される保険のこと。介護保険料は会社と従業員で折半
所得税 ①前月の給与から社会保険料を差し引いた金額を求める ②扶養親族の人数と①の数字から、国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」にあてはまる税率を確認する ③賞与から社会保険料を差し引いた額×②で確認した税率 国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」は毎年改定される

そもそもボーナス(賞与)とは?

ボーナス(賞与)とは、毎月の給与とは別に支給される報酬のことで、国税庁では「定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名目で支給されるものその他これらに類するもの」と定義されています。
一般的には、企業活動で得た利益を従業員に還元するのが主な目的といわれており、夏季と冬季の年に2回、支給されます。ただし、金額の決め方や、支給される時期や回数などに定めはありません。

※国税庁「No.2523 賞与に対する源泉徴収

ボーナスの種類

民間企業のボーナスには大きく分けて3つの種類があり、公務員のボーナスは法律や条例によって定められています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

民間企業のボーナスは3種類ある

民間企業のボーナスには、「基本給連動型賞与」「業績連動型賞与」「決算賞与」の3つの種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

■ 民間企業のボーナスの種類と特徴

ボーナスの種類 特徴
基本給連動型賞与 毎月の基本給をベースに、「基本給×月数」で支給額を算出する賞与のこと。国内で多くの会社が取り入れており、夏季と冬季の年2回支給されることが多い。
業績連動型賞与 会社の業績によって、支給額を算出する賞与のこと。在籍年数にかかわらず、組織や部門、個人の成果によって支給額が変動するため、モチベーションを上げやすいことが特徴。主に海外で取り入れられており、近年では国内でも取り入れる会社が増えつつある。
決算賞与 決算月の前後で、業績に応じて支給される賞与のこと。会社の利益が出ていないと、支給されないこともある。
決算賞与は支給する時期が法律で定められており、事業年度終了の日の翌日から1カ月以内に支給しなくてはいけない。

なお、民間企業についてはボーナスの支給方法や支給額は法律の定めはなく、会社側で決めることができます。多くの会社では、ボーナスの支給について就業規則に記載されていますので、勤め先のボーナスの種類がわからない場合は、就業規則をチェックするといいでしょう。

公務員のボーナスは法律や条例によって定められている

国家公務員の場合、ボーナスの支給日や支給額が法律で定められています。支給日は、夏が6月30日、冬が12月10日で、支給日が土日にあたる場合には、直前の金曜日に支給されます。国家公務員(一般職)のボーナスの平均支給額は、2021年夏季が66万1,100円、冬季が65万1,600円で、どちらも支給月数2.195カ月分でした。
なお、地方公務員の場合は、支給額や支給日が各自治体の条例によって定められており、自治体によって異なります。

ボーナスとインセンティブの違いは?

ボーナス制度に似ているものに、インセンティブ制度があります。ボーナス制度ではお金が支給されますが、インセンティブ制度は、従業員のモチベーションアップをはかる仕組みのため、必ずしもお金が支給されるとは限りません。例えば、表彰など個人のモチベーションアップにつながるものすべてが該当します。
なお、インセンティブ制度をとっている会社の中には、ボーナスがない分、基本給を高めに設定している会社があります。就職や転職の際にその点もチェックしておくといいでしょう。

ボーナスでのお買い物はクレジットカードの活用がおすすめ

ボーナスを計画的に使うなら、クレジットカードを活用することがおすすめです。クレジットカード払いには、ボーナス時期にまとめて支払うボーナス払いという方法があります。旅行代金や高額なお買い物など出費が重なる時期にボーナス払いを利用すると、毎月の支払いを圧迫せずに済みます。家具・家電のまとめ買いが必要になる一人暮らしの準備の際にも、ボーナス払いを利用すると便利です。
このように、毎月の支払いの負担を減らすことができるボーナス払いにはいくつかメリットがあります。ここでは、ボーナス払いのメリットを詳しく見ていきましょう。

支払いを最大8カ月先延ばしにできる

ボーナス払いの利用期間と支払日の図

ボーナス払いは、カード会社によって異なりますが、多くの場合、利用できる期間と支払いの時期が決められています。例えば、三菱UFJニコスの「三菱UFJカード」では、ボーナス一括払いというサービスがあり、12月16日~6月15日までの利用分は、夏季ボーナスにあわせて8月10日に引き落とされます。また、7月16日~11月15日までの利用分は、冬季ボーナスにあわせて1月10日に引き落とされる仕組みです。そのため、利用日から最大8カ月、支払いを先延ばしにできることがメリットといえるでしょう。
なお、ボーナス払いは、必ずしもボーナスで支払わなくてはいけないわけではありません。ボーナスの支給がなくても、決まった期限にまとめて支払うことができれば、主婦や学生でも、利用することができます。

手数料がかからない

ボーナス払いは、利用する際に手数料がかかりません。3回以上の分割払いやリボ払いを利用した際には手数料がかかりますので、こうした点はボーナス払いのメリットといえるでしょう。

ポイントを一気にためられる

ボーナス払いは、利用額をまとめて支払うため、一気にポイントがためられることもメリットのひとつです。ただし、ボーナス払いの取扱期間や取扱最低額は、店舗によって異なりますから、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

三菱UFJカードなら、ボーナス一括払いが利用できる

三菱UFJカードは、ボーナス一括払いが利用できるほか、ポイントがためやすく、日常使いにおすすめの1枚です。18歳以上の学生でも申し込みが可能です。

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また、セブン-イレブンやローソンなどの対象店舗で三菱UFJカードを利用すると、ご利用分の最大15%相当のポイントが還元されます。

ほかにも、ネットショッピングのポータルサイト「POINT名人.com」を経由してお買い物をすると、カードの基本ポイントに加えてボーナスポイントももらえるので、日常使いでポイントがためやすいでしょう。
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クレジットカードを上手に活用して計画的なお買い物をしよう

ボーナスは会社によって支給額や支給月が異なるものです。夏と冬など決まったタイミングに支給される場合は、クレジットカードのボーナス払いを活用することで、計画的にお買い物をすることができます。また、クレジットカード払いならポイント還元を受けられ、現金払いにはないメリットがあります。ボーナスを使う際は、クレジットカードを上手に活用しましょう。

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よくある質問
ボーナスの平均額は?
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」令和5年2月分と令和4年9月分の結果速報等によると、2022年の夏季ボーナスの平均額は38万9,331円、冬季ボーナスの平均額は39万2,975円でした。ボーナスの支給額は会社によって異なりますが、ボーナス1回につき、基本給のおよそ1〜2カ月分の金額が支給されることが一般的です。

詳しくは「ボーナスの平均額は基本給の1~2カ月分」をご確認ください。
給与と同じくボーナスからも社会保険料や税金が差し引かれる?
給与と同じく、ボーナスからも健康保険料や厚生年金保険料といった社会保険料と所得税が差し引かれます。ただし、ボーナスの場合、住民税は差し引かれません。なお、差し引かれる金額は、ボーナスの支給額や扶養家族の人数などによって異なります。ボーナスも額面と手取りの額は異なりますのでご注意ください。

詳しくは「ボーナスも保険料や所得税が差し引かれる」をご確認ください。
ボーナスとインセンティブの違いは?
ボーナス制度ではお金が支給されますが、インセンティブ制度は従業員のモチベーションアップを目的としているため、支給されるものが必ずしもお金とは限りません。インセンティブ制度では、表彰など個人のモチベーションアップにつながるものが支給されることもあります。
なお、インセンティブ制度をとっている会社の中には、ボーナスがない分、基本給を高めに設定している会社もあります。

詳しくは「ボーナスとインセンティブの違いは?」をご確認ください。